fuwafuwa modern’s diary

個人の感想をダラダラ垂れ流すだけ

新幹線の料金は適正なのか

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新幹線は日本を代表する鉄道です。安全かつ正確で、行きたい所にとても速く輸送してくれます。
そこで新幹線のイメージと言えば、旅行で使ったりビジネスマンが出張で使う感じですよね。
多くの国民にとって、新幹線は通勤通学電車のように気軽に乗ることが出来るものではないはずです。そこにはやはり値段が高いという事や、遠くまで行く機会が多くないという理由があると思います。
値段だけに絞ってみると、新幹線には通勤電車と違って運賃(乗車券)の他に「特急料金(新幹線特急券)」が必要になります。特急料金自体はJR在来線の特急にも必要になり、同じような感覚で新幹線にも運賃+特急料金の仕組みがあります。
新幹線には普通車の自由席・指定席と、特別車のグリーン・グランクラスがあります。グリーン車は政治家や企業の役員、芸能人が使ってそうなイメージがあると思いますが、その通りに値段が張るものです。グリーン車を利用するには特急料金の他にグリーン料金が必要になります。お金持ちや、気合いの入った旅行でなければまずグリーン車を使う事はないでしょう。ちなみに、昔で言う一等車はイと表記します。二等車はロです。これはイロハの順で、グランクラスはイ、グリーン車はロにあたり、普通車はハになります。
しかしグリーン車を使う使わないにしろ、新幹線料金を高いと思う人はいるはずです。ではその料金が適正なのか、考えたいと思います。
まず特急料金とは、列車の速達性・快適さに対して付加される料金です。JR在来線特急や、私鉄の1部特急でも特急料金が発生する場合がありますが、これらも特急列車が他の列車より速く目的地に着くために付加される料金になります。
東京名古屋間はほぼ同じルートでJR在来線と新幹線が結んでいますが、必要になる時間は大きく異なります。在来線が6時間50分程度なのに対して、新幹線ののぞみであれば1時間40分程度で到着します。この「速さ」を移動手段として売りにしているのが新幹線であり、料金に付加しているのが特急料金です。
東京名古屋間の運賃(乗車券)は新幹線が約6400円で、在来線の運賃も同じで約6400円です。ほぼ同じルートを走っているため、走行距離もほとんど変わらないので運賃は大きく変わりません。
しかし、新幹線を利用する場合は特急料金がかかりますので、値段は在来線で移動するよりかなり高くなります。この場合、指定席や自由席で変動しますが約5000円の特急料金が発生します。
半分の値段で6時間電車に乗るか、2倍のお金を払って1時間40分で目的地に行くか。どちらがいいですか?
運賃というのは、目的地までの距離が長くなるほど高くなります。新幹線が速いのは周知の事実ですが、具体的には東海道新幹線でマックス285キロ、東北新幹線で320キロものスピードが出ます。在来線だとせいぜい120~130キロが限界です。そのため、新幹線だと時間の割に遠くに行った気がしません。6時間電車に乗って「運賃は6000円ね」と言われるのと、1時間数十分電車に乗って「運賃は6000円ね」と言われるのだと、高いなと感じるのは後者のはずです。
長い距離を走るということは、その分人件費や土地代や架線や線路等の修繕費がかかるということです。当然、車両の維持整備費もかかります。特に新幹線はとても速い速度で走りますから、その分入念な整備や高い技術が必要になります。そのため運賃も必要だし、技術料という意味でも特急料金が必要になります。在来線で6時間かかるのを1時間数十分で行けるのであれば、それに特急料金を払うのは悪くはないでしょう。
つまり、特急料金とは時間を金で買っているのです。これは在来線特急にも言えることです。
しかしぼったくりと言われても仕方ないのは分かります。JR東海はじめ新幹線を運用しているJRは大きな儲けを出しています。主要新幹線はドル箱路線なのも事実です。
ですが、そのお金で在来線の過疎路線維持や災害復旧の資金に当てている所があり、現在では地方路線がほとんど赤字であり、新幹線がなければ地方の路線は廃線になるか、地方自治体が資金を援助する第三セクターになっているでしょう。つまり新幹線利用者がお金を出すことで、地方の人達が助かっているのです。
時間を買う、地方を助けるというのが新幹線の料金に含まれているのです。また、現在では多種多様な移動手段があり、新幹線も競争しています。名古屋東京間であれば高速バス、博多大阪間と北海道東京間は航空機などと、費用対効果で良い方を消費者は選びます。新幹線が異常に高いのなら、その他の移動手段が儲かっているはずですし、JRも値下げなどの対抗策を練るはずです。
そう考えると「今の料金が適正」だということです。速いが料金がかかる新幹線、遅いが料金は安いその他の移動手段。皆さんがよく考えて、好きな方を選んでください。