fuwafuwa modern’s diary

個人の感想をダラダラ垂れ流すだけ

潜水艦救難艦ちよだを見学して

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本当は映画を見る予定だったのですが、満席でしたので予定を変更して名古屋港に来ている海上自衛隊潜水艦救難艦ちよだに乗艦見学してきました。
ちよだは平成30年に就役したばかりの新型艦です。その為か艦内は綺麗で装備も美しかった。特にトイレ。海上自衛隊の艦船のほとんどが海水で排泄物を流すタイプですが、ちよだのトイレは新幹線とほぼ同じウォシュレット付き真空式のトイレです。あのボッ、スポッ!と音がなるやつです。艦船は真水が貴重でお風呂も海水を使います。しかしこのトイレは繊細なので真水を使っているとのことです。乗組員の方のお話だと、海水だから大分温まる。夏なんかは体がなかなか冷えないから汗が止まらないと仰っていました(笑) f:id:fuwafuwamodern:20190615213403j:plain
今回は青少年見学の枠に入れさせていただいたので艦内に入れました。一般の方はちよだの周りしか見れませんが、私たちは艦橋や士官室、船の指揮所であるRIC(レスキュー・インフォメーション・センター)やお風呂にトイレなどを見学できました。f:id:fuwafuwamodern:20190615213604j:plain
艦橋とは船を操舵する部屋です。速力を変えたり進路を変えたり出来ます。今日はなんでも触っていいよと言われたのでいろいろ触ってきました。艦船の位置が分かるレーダーモニタや羅針盤を間近で見れたのは貴重な体験です。f:id:fuwafuwamodern:20190615213901j:plain
他の方は艦長席に、自分は操舵手席に座りました。艦橋からの眺めはこんな感じ。f:id:fuwafuwamodern:20190615214029j:plain
艦橋の真横に設置されている双眼鏡は倍率が20倍くらいあり、かなり離れた場所にいる人の顔までハッキリ見える精度です。f:id:fuwafuwamodern:20190615214156j:plain
そしてちよだはその名の通り、潜水艦救難艦です。主な任務は動けなくなった潜水艦を救出することですから、艦内にも特殊な装備や設備がぎっしり。特に他の艦と違うのは士官室が2部屋あること、救出した潜水艦員用のベッドがあること、遠隔操作無人探査装置(ROV)・深海潜水装置(DDS)・深海救難艇(DSRV)が搭載されていることです。士官室が2部屋あるのは、救出した潜水艦に乗っていた士官用に使う為と、被災者やその他救助者のトリアージ(怪我の具合から処置する順番を決め判別するタグ付け)の為に使うから。
ROVは最大2000メートルまで潜って動けなくなった潜水艦に絡んでいる物体を取り除いたりする事のできるアームが付いたロボットです。熟練の操縦者になるとこのロボットを操作してちょうちょ結びもできるそう。f:id:fuwafuwamodern:20190615215141j:plain
DDSはダイバーを450メートルまで送り海中で作業できるようにできる輸送機械です。海水450メートルまで来ると水圧が厳しく普通の人間では生きていけません。ですからこの機械を使い、3日かけダイバーを加圧していきます。ちなみに引き上げる時は減圧に15日かかります。直接潜水艦員を救助する機械ではなく、ダイバーを送るものなんですね。
そして目玉のDSRV。電力で動く救難艇です。これはどこまで潜れるかは自衛隊の機密事項なので教えて貰えませんでしたが、動けなくなった潜水艦に直接挺をくっ付けて船員を一度に16人助ける事のできる救助挺です。最大速力は4ノットですが、この速度で運航するとあっという間に電池が無くなるので普通は2ノットで運航するようです。丸っこくて可愛いですよね。f:id:fuwafuwamodern:20190615215915j:plain
最後に、ちよだから退艦する時にいただいたスペック表のデータを紹介します。基準排水量:5600トン、全長:128メートル、最大幅:20メートル、深さ:9メートル、喫水:5.1メートル、主機:ディーゼルエンジン2機、速力:20ノット、乗員:131名(うち潜水救助用ダイバー約20名)。
本日このイベントに招待してくださった自衛官さんと所長に最大の感謝を。そして日本を日々守ってくれている全ての自衛隊員に感謝を。